使いやすく・お得になった事業承継税制! 改正のポイントは?

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日本の中小企業の経営者の平均年齢は61.45歳(2017年)と高齢化が進んでいます。
当然、多くの経営者にとって会社を後継者に円滑に引き継ぐのが重要な課題となります。

2018年に改正された「事業承継税制」は会社を引継ぎたい経営者を「税金」の面から強力にサポートする制度です。

事業承継税制とは?

先代の経営者から後継者に会社を引き継ぐには「誰を後継者にするのか」 「後継者教育をどのように行うのか」ということの他に「会社の株式をどのように引き継ぐのか」ということが大きな課題となります。

今の法律では相続税・贈与税ともに最高税率は55%!!

国税庁:相続税の税率 

国税庁:贈与税の計算と税率

これでは株式を後継者に引き継ぐことは簡単ではありません。

事業承継税制を使えば後継者に株式を引き継いだ場合でも後継者の相続税・贈与税の負担を大幅に軽減(あるいはゼロに)することができます。

(事業承継税制のイメージ)

「納税を猶予」とは本来は申告期限までに納税をしなければならない税額について一時的に納付しないでもよいとされることです。

一定の要件を満たすと納税を猶予されていた税額が一時的にではなく、将来にわたりずっと納付する必要がない(免除)ということになります。

事業承継税制には「一般」と「特例」があります

事業承継税制は実は前から(2017年以前から)ありました。

2017年以前からあった事業承継税制を「事業承継税制の一般措置」、あるいは簡単に「一般」と呼びます。

「一般」は条件が厳しいことから利用が進まなかったため、これまであった「一般」を存続させつつ、2018年から新たな事業承継税制が実施されることとなりました。それが「事業承継税制の特例措置」です(「特例」とだけ呼ぶこともあります)。

「一般」と「特例」比べてみると

「一般」と「特例」の主な違いをまとめたのが次の表です。

特に注目していただきたい部分は次の点です。

「一般」について

(1)適用を受けるためには「事前に計画を提出する必要はなく」、「いつまでに後継者が株式を贈与又は相続により取得しなければならないという期限はありません」が、株式に係る相続税の全額が納税猶予されるわけではありません

納税猶予を受けられるのは、最大でも発行済株式の約53% ※ に対応する相続税です。

※ 53%=「納税猶予を受けられる最大の株式数=発行済株式数の2/3」×「納税が猶予される割合80%」


中小企業庁「平成30年度事業承継税制の改正の概要」より

(2)納税猶予の適用を受けてから5年平均で贈与をした時の従業員の8割を維持しなかった場合、納税猶予が取り消され、「猶予されていた税額」と「利子税(金利のようなもの)」を納めなければなりません。

「特例」について

(1)適用をうけるためには、「2023年3月31日までに特例承継計画を提出して」、「2027年12月31日までに後継者が贈与又は相続により株式を取得する必要があります」が、株式に係る贈与税・相続税について全額納税猶予を受けることができます

(2)従業員の8割の維持ができなかった場合でも、一定の報告書を提出すれば納税猶予は取り消されず、「猶予されていた税額」と「利子税」を納める必要はありません。

まとめ

このように、「特例」は「一般」より様々な点で優遇されています。

「一般」が「特例」より優遇されている点はないので、当面の間は「一般」を適用することはなく、「特例」を「適用するのか」、「適用しないのか」ということが検討課題となってきます。

ただし事業承継は、1代目から2代目だけではなく、2代目から3代目、さらにその後へと続く可能性があります。

「特例」では2027年12月31日までに後継者が株式を取得しなければならないことから、2代目から3代目以降の承継については通常「一般」しか適用することができないと考えられます。

この点も念頭に置いて、長期的な視野で事業承継の計画を立てることが重要です。

当事務所では事業承継税制についての相談を承っていますので、興味がある方はお気軽にご相談ください。

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